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『髭聴盤☆プレミアム!』 さてみなさんこんにちは。立川亮とタンゴアカシアーノのベースマン、若山隆行でございます。 今回各メンバーに割り当てられた「エッセイ」でありますが、僕はその貴重なスペースを掟破りの「愛聴盤」のレコードをご紹介するコーナーとしたいと思います。 「普通じゃ〜ん」というお声が聞こえてきそうですが、普通であることがどんなにたいへんなことか!普通の家庭を築くのがどんなに偉大なことか!! 【2010年1月加筆】 若 山
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僕が60年代70年代のレコード盤にこだわるのは訳がある。 それは、その年代に作られた音源を一番オリジナルに近い音で聴けるからだ。 もちろんそれが数値の上での「良い音」かどうかは、両論あるとおもわれるが、僕は良い音だと思っている。 音質以外にもその頃の音楽が好きな理由としては、音楽全体の時代的なテイスト、も勿論だが、音楽をやっていく上でのヒントが多く含まれている、という事もある。 その頃の演奏家(歌い手も含めて)は、現在の演奏家より(世に出ている総数で比較すると)明らかに演奏力が高い。 テクノロジーも現在とは比較にならないので、全て人の手によって演奏された音が記録されているはず。 現在のように録音技術のみならず、演奏までもデジタル技術によってカバーできてしまう時代では、要は「絵」さえ描けて、音編集をできる人間がいればある程度形になってしまう。その「絵」が、そのアーチストの天才そのものだ、という人もいるだろうが、僕がそうは思わない。 僕はその「絵」とフィジカルな人の手による演奏が噛み合ってこそ、美しい音楽ができるのだ、と思っている。 これは、自分がベースというフィジカルな楽器を演奏することによる極端な考え方かもしれないが、今まで崩れたことはない。 その音楽家が死んだ瞬間、彼の音も永遠に失われる。だが、その記録物である音源は残り、とにかくその瞬間「生きていた」という証拠になる ま、こんな感じでこの頃の音楽を聴くには、リリースされた時の初版のレコードを聴くのが一番良い、(レコードはスタンパーというコピー専用盤を使うのだが、版を重ねるごとに劣化していく。要は再版を重ねるほど、よろしくない音になっていくということ。)ので、日々レコード店をうろつくことになるのだが、そういう僕も、これひとつの昔むかしの音源ということで、「新しいことに背を向けているんじゃないか?」とか「ただの懐古主義なのでは?」などと後ろめたい気分は多少ある。ま、でも「しょうがないじゃーん!こっちのほうがかっこいいんだもん!!」と毎回ねじ伏せるのだが、もちろん現在リリースされているもので、「おおっ!」と思うものを聴きたい、という欲はある。そしてそれに期待もしている。のだが、ま、なかなかテレビとかではお見かけしません。残念ながら。 今回ご紹介するのは、こういうイマイチ現代の音楽に乗り切れていない僕を少し安心させてくれたレコードです。 第四十四回 Tedeschi Tracks Band / Revelator ![]() 「テレビではお見かけしない」などと書きましたが、このテデスキ・トラックス・バンドをテレビの音楽クリップ番組でたまたま見た時はドキドキしました。 番組名は忘れちゃったのですが、TVKだったかなと思います。最近は音楽クリップなんかを見てもすぐチャンネルを替えちゃうのですが、この時は、その前にやっていた黒人のR&B的な人がちょっと変で面白かったっていいうのもあってチャンネルはそのままでした。 それが終わって、このバンドのクリップが始まった時は、地味なスタートで印象に残るような感じでもなかったんですが、メンバーが70年代のソウルっぽいテイストの佇まいで、「まあ、こういうのが好きな連中がなんとなくテイストを取り入れたよくある中身のないジャズファンクバンドだろ。」と穿って見てました。 あれ?でもなんかおかしいな?そういう連中にありがちなウソっぽさが無いね。たしかに古い音楽が好きそうではあるが、なんとなく好き、とかではなくきちんと愛しているいる感じだね。そして完全に皆さん先達の遺産を自分のものにしている・・・。 こう思った理由は、皆さん若かったからです。そして若すぎなかったからです。ブルースやソウルを根幹にある音楽はやはり、それ相応の人生を反映してこそ、というのもあり、10代ちょろちょろの子に演られてもイマイチ説得力に欠けると思うのですが、なんつーか、力みすぎてないというか、「いや僕ら元々こういう感じだし、わざわざ昔っぽい感じで売り出します。ってスタンスにしなくても良いじゃん。」という風で音楽に嘘がないように聴こえたのです。 音楽やメッセージに嘘がない、というのは他のミュージシャンでも感じることはできますが、こと彼らに関しては「音に嘘がない」ことがすごく良くて、僕は嬉しくなったのです。後で知ったのですが、中心人物である、ボーカルギターのスーザン・テデスキとギターのデレク・トラックス、この二人は夫婦だそうで、このスーザンさんも往年のアトランティックやスタックス、ハイのソウルが好きなんだろうな〜というソウルフルな歌いまわし。だが、濃すぎない。白人女性なのだが、無理に黒人になりきろうとしていないところが良い。Cold Bloodのリディア・ペンスやボニー・レイットなどが思い出される感じである。そしてびっくりしたのがギターのデレク・トラックス。左手の指にガラスのビンの頭を取り付けて行う「スライド・ギター」をメインとしたギタリストなのだが、この音がすごい!「うわ!マジか?現代でこんな音を持っている人間がいたのか!」と僕ビックリです。 こと80年代からはキャラクターとしては突出してはいるものの、妙にデフォルメしすぎて「本来のギターの音」からはかけ離れた音を出すギタリストが多かったと思う。最近は少しそれも変わり、「ギター本来の良い音」を出そうとしているミュージシャンも増えているように感じるのだが、その中でもこれは段違いでした。良いギター+良いアンプ+卓越した技術+センスがないと絶対にこの音はレコードとしては残せないものでした。さすがにこれが決定打になり、購入を決めました。ちなみにギタリストのデレク・トラックスはサザン・ロックの代名詞「Allman Brothers Band」のドラマー、ブッチ・トラックスの甥っこで、デレクという名も、かの名曲「いとしのレイラ」を生み出したエリック・クラプトンとデラニー&ボニーのバックメンとAllmanのスライド・ギタリストDuan Allmanから成るバンド「Derek&Dominoes」のDerekから取られたそうです。 さて最新のリリースの音源を購入するのも久しぶりなので、一体どこに行けば売っているのか?それすら分からない状況。 「近くのツタヤには無かったし、ま、明日下北行くからどこかにあるでしょ!」と思っていたら無かった・・・もしかしたらすっかりニューリリースに疎くなっている僕には探し出せなかっただけかもしれないが、とにかくがっかりしながら帰って来て、素直にネットで買うことにしました。本当はこういうドキドキを伴う買い物は直接ショップで手にとって買いたいのだが、背に腹、仕方なし。 結局アマゾンで物色していたら、おやおや、アナログ盤もあるでないですか!正直最近録音されたものに関しては、最近のメディア(CD)で聴くのが一番だとは思うのですが、アナログで買っちゃいました。待ちきれなくて「当日お急ぎ便」などという有料オプションまで使って・・・ 届いたブツを開くと、2枚組。いやあ、なんかうれしいねえ、2枚組。ジャケットも再発などにみられるちょろいテロテロの感じは無く、愛情溢れる作りでした。 中身はやはり予想したとおりの音。新しいことは一切やっていないし、熱いが、熱苦しくはならない抑制の効いた歌と演奏。1曲1曲解説を入れて行ってもよいのでしょうが、ちょっと陳腐になりそうなのでやめておこう。ただ、曲アルバム通して随所に先輩達の有名なフレーズやらが散りばめられていて、それを発見するという楽しみ方もあったりします。曲としては1曲目「Come See About Me」から4曲目「Bound For Glory」までの流れは完璧であります。そこで一息ついて5曲目「Simple Things」でアナログだと1枚目が終わります。 2枚目はミドルテンポのソウルコーナーから、グッとテンションの高いベイエリア風ファンク(Cold BloodやTower Of Powerのような)をはさみ、バラード「Shelter」で完璧な流れのシメ。素晴らしい!僕は最初の3日は1枚目をずーっと聴いていたのですが、しばらくすると2枚目のマッタリ&へヴィな雰囲気も好きになり、きつも結局2枚分全部聴いてしまいます!あ、そういえば、このバンド、Allman Brothiers Bandと同じくツインドラムなんです。ツインドラムという諸刃の剣をリズムの核としていて、このアルバムではさほど表に出てくることはありませんが、止まることの無いキープオン・グルーヴィンで、非常に気持ちがよいです。 ノラ・ジョーンズやジャック・ジョンソンなどの音の感じが好きな人で、ちょっとロックっぽい感じのも欲しいなあ、という人には絶対おすすめします。なおかつギタリストや若いミュージシャンにもできれば手にとってみてほしい。2011年の個人的にベスト作品です。できればライブが終わった後にでも皆さんに配って歩きたいくらいです(笑) それでは、また! -2011.12月 |
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第四十三回 100円レコード 現在はMP3などの「データ/ダウンロード」が音楽媒体の中心になりつつある中、少数派だが「レコード盤」を今でも聴き続ける人間がいる。それはなぜだろうか? ・当時出た音源はレコードのオリジナル音源で聴く方が音が良い。(例外もあるが) などのメリットがあるからなのだが、これ以外に個人的にレコード収集のきっかけとなった「100円レコード」の存在も忘れてはいけない。 ハテこれはどういうことかと言いますと、いわゆる中古レコード屋さんには普通の値段設定のもの、プレミア的なものの他に、投売りコーナーが設置しているところがまあ、だいたいありまして、そしてそのコーナーは100円均一であることもしばしばな訳です。 そんでもって、レコードの陳列棚というのはだいたい腰からちょい上の見やすいところに設置してありまして、通常のお値段のものはその中から選んでいく訳ですが、投売りの安価なレコード達はその陳列棚の下あたりにひっそりと存在していることが多いです。
下にあるレコード箱を一枚一枚めくっていく為にはこうやって座り込まざるを得ません。他の皆さんが立ってレコードを見ている中この屈辱的スタイル。 そもそも、楽器や音楽活動にせっせとつぎ込んでお金の無かった頃は、新品のCD一枚2000円で買うよりもこういった100円のレコードを20枚買ってやろう、という感じでした。質より量、とにかくたくさん「知りたかった」のです。まるで、おさるのジョージです。 そうなんです。僕がレコードを聴くきっかけというのは「音が良い」等のこだわりの理由ではなく、単にお金が無かったからです。 こういった買い方をしていると、どーしようもないクズ盤しか買えないんじゃあないの?とお思いかもしれませんが、案外そうでもないです。 えー、長くなりました。 買った時の値段、って案外覚えているもので(だいたいですが)、「ああ、これ100円だったな」と仕分けしていくとコレ結構な数です。もちろん全部は紹介できないし、これ以外にも最近は聴かないからって実家の物置にブチ込んであるのもあるので、なーんとなくになっちゃいますが。傾向としてはロック/ポップスものである程度売れたもの、っていうのが多いみたいですね。 ※[携帯用ページには今回は写真が多数につき載せません。ごめんなさい。] 1.Paul Young / The Secret Of Association 2.Osibisa / Osibisa 3.Michael Franks / The Art Of Tea 4.Boston / Boston 5.Nazareth / Loud'N'Proud 6.Styx / Kilroy Was Here 7.荒井由美 / ひこうき雲 コバルトアワー 8.Rod Stewart / Every Picture tells A Story 9.Rupert Holms / Partners In Crime 10.Rickie Lee Jones / The Magazine / Pirates 11.Bar-Kays / The Best Of 12.Bette Midler / Bette Midler 13.Karla Bonoff / 3作 14.Charlie Haden / Liberation Music Orchestra 15.Eddie Cochran / The Best Of 16.Toto / hydara / 宇宙の騎士 17.Focus / Moving Waves 18.Blood,Sweat&Tears / Blood,Sweat&Tears 19.Rolling Stones / Let It Bleed 20.The Mission / Children 21.Adrian Belew / Lone Rhino 22.Otis Clay / The Only Way Is Up 23.Thin Lizzy / Nightlife 24.Carly Simon / No Secrets 25.V.A. / リズム&ブルース決定盤
「ワッキーさん、なんかオタクっぽい・・・キモ!」 ・・・だよね。 なんだ〜?長い割には内容が無いねえ。要は「いいものを安く買えると嬉しい!」ってことか?ン? -2011.10月 |
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第四十二回 小坂忠 / ほうろう(HORO) 前回書いたエイミー・ワインハウスが亡くなった。重度のアル中から脱却しようとした矢先のことらしいが、詳しいことは結局闇の中。きわめてロック的・伝説的な存在になってしまった。もう少し長く生きて「大人」になった彼女も聴いてみたかったものである。合掌。 んで、今回は小坂忠。アル中とかけている訳ではない。
もうそれくらい衝撃的な音だったのである。すぐにレコード屋を回り、CDではあるが案外すぐ見つかった。作品自体は1975年発表のものなのでアナログのみ発売だったはずだが、その当時たまたまリイシュー・ブームで、けっこう渋いカタログが再発されまくっていた頃だったんだと思う。その中の一枚がこれ、という訳だ。ちなみに再発年は96年となっているので、それからでももう15年かあ。 んで何がいいって言えば、もう全部なんですよ。いや、古着屋にて2曲目「機関車」の「ドーン」ベースの重さにやられちゃった、というのも事実なんですが、メンツを見てください。1975年当時に、現在では全員重鎮となっている細野晴臣、林立夫、鈴木茂、松任谷正隆、矢野顕子、矢野誠、吉田美奈子、山下達郎、大貫妙子らによって、シンガーソングライターとしてデビューしていた小坂忠を「ソウルシンガー小坂忠」に仕立て上げ、全員でガンガンブイブイやらかしている訳であります。特に、楽器連中はティンパン・アレーというトップレベルのスタジオ・ミュージシャン集団で、しかも一番脂の乗り切った時期、悪いはずがありません。参加メンバーについて詳細には書きませんが、全員超有名な方々です。ひれ伏します。 バック陣の濃さに比べると、ずいぶんとアッサリしているなあ小坂忠、と当時は思いましたが、バランスがいいんですね。これでボーカルも「ウォウォオゥ〜」みたいなタイプだとそのまんまになってしまうかもしれませんし、この日本的なバランスがピタッとハマった理由なのかもしれません。歌詞なんかは繰り返しや語呂合わせも多く、正直たいしたことを歌ってるようには思いません。 トラック1「ほうろう」作詞・作曲 細野晴臣 このテンポなら 好きなリズム・アンド・ブルース 踊りながら 歌えるから が、いざ声に出してメロディとして存在すると急に情景が浮かんできたり、感情移入してしまったり。これこそ歌の歌詞でございます。素晴らしい。 これをまあ、ずーっとじゃあないですけど、かなりの回数をこの15年聴いてきた訳ですよ。オリジナルのアナログも買いました。それで最近ふらりと入ったショップで見つけちゃったんだもんなあ、コレを。おっちゃんびっくりしたよも〜。 小坂忠 / ほうろう(HORO)2010
ゲー、なんだこれ?知らないぞ。しかも2010てことは、1年も前に出ていたってことか?えー!?ふむふむ帯を見ますと『「35年前の自分からの挑戦」ニューボーカル、ニューエディション。いまのほうろう。』などとあります。「あーなんかセルフカバー的な感じかなあ?微妙かもなあ。まあいいや買ってみよう。」と、アナログでも出ていたのでどっちにするか迷いCD版を購入。家まで待ちきれず車中で開封。解説を見ると、おお!これはすごいぞ!!当時のマルチテープを楽器ごとに「リミックス」(よくある2chのリマスターではない)して、さらに自分だけ現在のフィーリングで歌いなおしているのであった。歌いなおしとはいえ小坂忠も60代、そこに期待はしていなかったのだが、「うわースゲー!」となりまして、家まで2回しきっちり聴いて帰りました。 特に若いミュージシャンで、このアルバムを知らない人がおりましたら、速やかに買うなり、誰かに借りるなりして聴いてみてください。知らないまんまにするのは、例えば、「Donny Hathaway / Live!」を知らないく らいもったいない事だと私は勝手に決め付けます。 例によって某動画サイトでも音源が聴けちゃったりしますので、そちらでお試しされるのもよいかと。 ではでは〜!夏本番、レッツ・ゴー!! -2011.8月 |
第四十一回 Amy Winehouse / Frank![]() 前回の銀座・アンデパンダン公演終演後にお客さんとお話をしていて、「ワッキーさんそういえば、先程喫茶店で流れていたプロモビデオでかっこいいのがありましたよ。ナイスなオバ声でしたよ。」というようなことを教えてもらいました。 たしか、アーチスト名は「ワインハウス?なんとか??」くらいのヒントだったのですが、調べました。すぐ出てきました。 「古い人かもしれません。」 「えー、そうなんですか、でも僕知りませんね。」 それもそのはず、結構最近の人でした。しかも1983年生まれの僕なんかより全然年下でした。 なかなか最近はミュージシャンと話をしていても、音楽の話にはなりませんで、しかも「このCDがいいよ。」というような所まで話が発展することなどは先ず少ない確立につき、こういった話は実に有意義です。ということで聴いてみました。 「ソウルっぽい感じでオバ声でした。」ということを聞いていたので、どんなかしらん?と思って聴いてみると、たしかにたしかに。見事なオバ声。オバ声万歳! オバ声については、以前「夏木マリ」さんについて書いたと思うのですが、そんな感じです。わかりやすく言うと。 検索してみますと「イギリスのソウルシンガー、ユダヤ人」とありますね。 バックは昔のソウル、というよりも最近のR&Bに近いサウンドで、声質も「エリカ・バドゥ」や「メイシー・グレイ」なんかを連想します。 ただ彼女らよりも黒っぽくなく、リズムの感じなんかはさっぱりした感じで聴きやすいかもしれません。 逆に歌声そのものは非常にべったりした歌い方で、「ビ〜ッチ!」な悪のニオイがプンプンです(笑) 私生活もかなりジャンキー・ライフらしく、こういったところはどっちかというとロックシンガーとかに近いんですかね。 この作品ではないが、次作セカンドアルバムも全英1位になったらしく、僕全然知らなかったんですが、音楽・私生活のゴシップともに有名な人らしい。 最後まで聴いてみると、たしかに「ソウル」というくくりもわからなくはないが、どちらかというと「ジャズのテイストをR&Bに乗っけました!」というふうに感じました。 全体から感じる「毒女」ぶりもすごいけれども、音楽としては案外さっぱりしているので、ソウルとかジャズとかをあまり聴かない人もポップスとしてすんなり聴けるかな。 あと、ミドルなテンポの曲が多いにも関わらず、最後まで眠くならなかったというのはすごい。(だいたいCD一枚集中力がもたない人なんで。)案外ドライブにも向いているのかもなあ。 いろいろ調べたりCD聴いたりするうちに、僕の中で彼女のキャラクターが「オジー・オズボーン」とか「レディー・ガガ」とか「マドンナ」、他にもいろいろいますが、なんというか「お騒がせハリウッド・セレブ」?みたいな位置に来てしまいました。うーん(笑) と、今回の第一聴の感想でした。 なかなか新鮮だったので、何かおすすめの音楽がある方はぜひ教えてくださいね。 ではまた〜! -2011.6月 |
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現在生きている日本人が誰も経験したことが無い規模の災害が始まって3週間経つ。 原発の事態収束はまだ見通しが立たず、「最悪の状況までは至らない」という意見もあるが、 最悪というのがどういう状態を指すのかすら分からない僕達にはもう何とも言えない。 周りは諦めたのか慣れたのか、普段通りの生活が再開している様子。 僕もヤケッパチになっている訳では無いのだが、いつどうなっても何が起こってももう不思議ではないので、前から「やらないとなあ〜。」と思っていたことをやることにした。 そのうちの一つ、「レコードプレーヤーの新調」 「お〜い、この状況下でそれかよ〜。」と思われるだろうが、そうなのである。 こういうことをするのが僕は楽しいのだ、と最近改めて気がついた。 しばらく前から、レコードプレーヤーの左チャンネルからの出力が、右に比べて弱くなっていて、まあ気にしなければ気にならないのかもしれないが僕は非常に気になるタイプ。 今まで使っていたプレーヤーも、10年前くらい?に、でかい本棚3個分の永井豪・石ノ森章太郎・その他時代漫画を処分したお金で買ったもので、新品購入で3万ちょいとさほど高価なものではなかったが、気に入っていた。 もはや新品で購入できるプレーヤーはラジカセに繋げる用途の小さいものか、DJユースのものか、オーディオファン向けの高価なものに限られ、中間層のチョイスは出来なくなっている。 僕はDJ的な使用は一切しないし、マニュアル動作で安くて音がいい(自分で納得できる)ものであれば良い。そうなるともうあとはハードオフなどの中古屋を巡るか、オークションなどで手に入れるか。 えー、CD時代になって20年以上、そろそろmp3データへの移行が本格化しそうな昨今、レコードプレーヤーのことをあーだこーだ言ってもわからないと思いますが、量販店で現在でも売っているような小さくて1万円以内で買えるようなものは、針を支えるアームのところが、ほぼ全部オートで動作するようなものになっていて、「ボタンを押すと勝手にアームが動き再生する。終わると勝手にアームが戻って電源が切れる。」というものです。そして「フォノイコライザー」というものが搭載されていて、ラジカセの外部入力に直接繋いでも音が出る様になっています。ですが、中級機からのものはほとんど自分で針を落として、終わったら自分で戻す、というマニュアルの動作が必要です。そうなんです。A面が終わっても勝手に「ガチャ!」って元の位置に戻らず、ずーっと同じところを回り続けます。しかもマニュアルのものは、ラジカセに直接繋いでも音がまともに出ません。フォノイコライザーを搭載した「phono端子」入力のあるプリメインアンプに接続する必要があるのです。もう、この時点で省スペースのお宅では導入に待ったが出る見込みですが、ではなぜ、マニュアルにこだわるのか? それは取りも直さず「音がいい」からです。 実は僕も本を売って購入したプレーヤーを買うまでは、そのラジカセに繋ぐタイプのもを使っていました。が、不満はありませんでした。レコードというものはCDよりは安く買えて貧乏ミュージシャンには良いね!位の認識。 それが、マニュアルのプレーヤーを購入してその音の違いに愕然として、それからはCDとレコード、どちらも出ているのであればレコードを選択するようになりました。それからはレコードも増加の一途を辿り、最近は床沈みが本気で心配です。 えー、他にもいろいろと利点はあるのですが、まあ、「好きな音楽をより好きになる」ツールとして利用しています。 話が戻りますが、今回はいろいろと調査した結果、オークションで手に入れました。 ブツはCOSMO TECHNO の DJ-3500、Kikutani Gemini のXL-1800Q、同じくKikutani DJ-2500SQ の3機種。 「なんで3つも買ってんの??」とお思いでしょう?その通り。買いすぎました。 「この額じゃあ済まないだろ。」と思って入札していたものが全てそのまま終了してしまい。ハードオフで1台分の額で3つ買えることになりました。 そのうち1台は正常に稼働しなかったので、返品することになっていますが、それでも前のヤツを入れて3台、、、 今後のことも考え、ストックとしますが、邪魔です。 この内の中から1台を今後のメイン機として選定しないといけません。なんだかんだ取っ換え引っ換えして、COSMO TECHNOの「DJ-3500」に決定。 全然聞いたこともないメーカーだし、DJ-3500なんて名前は明らか〜にDJ入門機ぽくてかっこ悪いんですが、ここらへんの価格帯のものは実際DJを目指す人の1台目として買われているもののようです。 DJ界定番機のコピーモデルらしく、たしかにパーツなど細かいところを見ていけば、安っぽいところもありますが、頑丈そうですし付属していた針とカートリッジがしっかりしていたので満足。 メーカーのサイトを覗いてみたら、大きくなさそうなアットホームな感じのメーカーという印象を受けました。社長さんもいい人そう。
-2011.4月 |
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2月の1日2日とシンガー・Asumiさんのレコーディングに参加してきました。このレコーディングプロジェクト、夏頃から始まって既に今回で3回目。今回は1泊で2曲をいろんなバージョンを録ったり。 シンガーソングライター・柴山一幸氏の音頭で始まったこのレコーディングですが、ちょっと変わっています。何かと言うと、「録音担当のバンド」と「ライブ担当のバンド」がいること。録音担当の僕と他のメンバー、杉浦琢雄(piano)、佃太郎(guitar)、宮川剛(drums)のお三方は録音担当のバンド。ライブ担当は地元の若い連中である。 録音担当のおっさん達は、東京から名古屋まで、それぞれ車を走らせてぞろぞろ集まってくる。事前のアレンジ打ち合わせなども無く、なんとな〜く音を出しながら録音していくという70年代を思わせるやり方。ま、あまり詳しく書くと発売された時に何も書くことがなくなるのでとっておきます。 しかしなぜこのAsumiさんのレコーディング話を持って来たかというと、その「ライブ担当のバンド」のギター・関山俊之くんとの話で今回書くロイ・ブキャナンの話が出たからである。詳しい経緯は忘れたのだが、彼が言うには、前回のセッションの時「何かオススメの音楽はないか?」という彼の問いに「ロイ・ブキャナンがいいよ」と僕が答えたらしい。 その後すぐそのアルバムを探して聴いたらしく、気に入りましたと感想を今回報告してくれたって訳。いやあ、うれしいじゃないか。ちなみに関山くんは以前よりAsumiさんのバックを支えて来たナイスガイである。 ・・・という訳でロイ・ブキャナンの紹介を。 第三十九回 ロイ・ブキャナン ![]() ロイ・ブキャナン。渋いギタリストである。 ジェフ・ベックやエリック・クラプトンからの熱烈なラブコール受けたとか、ザ・バンドのロビー・ロバートソンに影響を与えたとか、留置場で首吊り自殺したとか、ネットで調べればいろいろ出てきますが、正直日本ではさほど有名とは言えないですね。 見た目もさほどパッとするほうでもないですし、大きい会場が似合うスケールの大きい音楽をやっている訳でもありません。星の数ほどのギターヒーローの中でも、地味な存在です。 本人が亡くなってしまっている現在では特に動きもないので、リスナーとしてはギタリスト。その中でも追求心のある一部の人間が主なリスナーになるでしょう。 彼のおそらく最も有名な曲で「メシアが再び/The Messiah Will Come Again」という曲があるのですが、僕はこの曲からロイ・ブキャナンを知りました。 静かに静かに、荘厳なオルガンとロイの語りから始まり、かの有名な演歌的ギターフレーズでバーンと曲へ・・・声が入っているのは導入部の語りのみで、後はバラード調のインストというのがまた渋いそしてどことなくダサい・・・とてもじゃないが「彼女と一緒の車中」というシチュエーションで流れたらマズい曲です。一人男泣きソングの上位にランクインです。 ・・・当時ヘビメタ少年だった僕は、ゲイリー・ムーアというギタリストのアルバムの中にこの「メシアが再び」が入っているのを聴いて「かっこいいけどダサい」という相反する感覚を感じました。その後、おそらくライナーか何かを読んでロイ・ブキャナンのレコードを買ってきたのでしょう。 そして本物を聴いてさらに思うのです、「かっこいいけダサい。でもかっこいい・・・」演歌のような泣きのチョーキング、これまた泣きのハーモニクス&ボリューム奏法、こっそりとスマートにその奏法を取り入れるのではなく、「ワシやるときはやります」とばかりにフィーチャー。そうなると聴いてるこっちとしてはちょっと恥ずかしくなってきてしまうのだが、いかんせん激ウマなのでやっぱりかっこいいのです。激ウマだが、なんかダサい。それがこの人の日本でイマイチ人気が無い理由でもあり、またウマ味でもある。 アルバムとしてはファースト、セカンドあたりががオススメなんですが、この「メシア〜」が入っているのがよろしいと思うのでここはベスト盤でOKでしょう。 おそらくベスト盤はいくつも存在すると思いますが、どれを買っても1枚目から4枚目あたりを中心にチョイスされるはずなので、どれでもハズレはないでしょう。 もちろん「メシア〜」以外の曲でも彼の真骨頂といえるプレイが収録されています。ブルース、カントリー、ブギー、ソウルなどの要素が混ざり合ったギターミュージック。ある程度分別のついた年齢になってから聴くのが面白いのかもしれません。 あ、忘れていましたが、彼の愛用するギターの型はフェンダー社のテレキャスターという種類なのですが、(キース・リチャーズで有名なあれです。)ギタリストの人に話を聞くと、このギターは弾きこなすのが難しく、生半可な技術の弾き手が弾くと非常にへたっぴがバレるのですが、乗りこなした時には本当に良い音で鳴ってくれるらしいです。僕もテレキャス弾きはだいたい好きですね。なんつーか、佇まいが素晴らしい方が多いです。 そんなテレキャスターを易々と弾きこなし、乾いた極上のサウンドを聴かせてくれるロイ・ブキャナン。「スピーカーからギターの音が飛び出して来た!」という体験をさせてくれる数少ないギタリストのうちの一人です。最近の音源、小さい音量でも体裁よく聴こえるように、すべての音が前に張り付いた音像に仕上げられたCDに慣れた耳には若干生々し過ぎて違和感さえ感じるかもしれません。機会があれば、いや、一般の方はまだしも、このエッセイを目にしたギタリストの方で、「いいのないかな〜?」と思っている方、だまされたと思って聴いてみて下さい。かなーりショックを受けるはずです。奏法や表現的にもギタリストを刺激しまくって新しい扉を開く鍵になるはずです。 ロイ・ブキャナン&テレキャスター万歳!! -2011.2月 |
◆◆◆ 若山隆行 エッセイ back number 2010 ◆◆◆